配当株ポータル

あなたが、投資用に賃貸不動産を買うとしたら、何を基準に判断するでしょうか。

 

1つは、不動産の賃貸収入の利回りが何%ぐらいなのか。投資額を何年ぐらいで回収できそうか。

 

1つは、そもそも、その不動産の資産価値は、一体、いくらなのか。投資額に見合うのか。

 

きっと、少しでも割安な物件を買いたいと思うことでしょう。

 

株式投資を行っている人であれば、株式を購入する際に、割安度を図る指標として、PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)と言う2つの指標が有名ですね。株価が利益の何倍なのか(PER)、その企業の持つ資産価値はいくらなのか(PBR)。

 

Jリートでは、不動産の資産価値を図る指標としてNAV(純資産価値)倍率と言う指標が存在し、これは株式投資で言うところのPBRに相当する指標です。

 

ここでは、このNAV倍率について、初心者向けに、ざっと、見ていくことにしましょう。

 

NAV倍率とは

NAV(なぶ)とは、「Net Aseet Value」の略で、「純資産価値」のことです。

 

「何の事やら???」と、なりますので、ここでは、専門的な詳細は捨て、簡略化したモデルで、説明します。

 

簡単に言うと、J-REITでは保有不動産が資産ですが、その資産金額(時価)から、借入金などの負債金額を引いた、純粋な資産の金額(価値)のことです。

 

下の図の例で言えば、保有不動産が100億円の価値で、借入金が40億円あるとしたら、60億円が純資産価値(NAV)です。

 

NAVの計算式

 

このNAVを発行口数で割ったものが、「1口あたりNAV」となり、「1口あたりの投資口価格(つまり株価)」と比較すると、割安か割高かを示す1つの指標になります。

 

それがNAV倍率と言うもので、「1口あたりの投資口価格(つまり株価)」を「1口あたりNAV」で割った値です。

 

上の図の例で言えば、総発行口数が10口(そんな少ないはずないですが計算を簡単にするため)だとすれば、純資産価値である60億円を発行口数である10口で割ったもの(60÷10=6)、つまり6億円が1口あたりのNAVになります。そして、現在の株価(1口あたりの投資口価格)が5.4億円としたら、NAV倍率は5.4÷6で、0.9倍となります。

 

つまり、計算式は以下で、上の図を見れば、分かりやすいでしょう。

NAV(純資産価値) = 不動産の資産価値 - 借入金等の負債額

 

1口あたりのNAV = NAV ÷ 発行口数

 

NAV倍率 = 株価(投資口価格) ÷ 1口あたりNAV

 

NAV倍率で割安と判断できるか

このNAV倍率が、1倍となると、純資産価値が現在の株価(投資口価格)と、ちょうど同じ、一致していると言うことになります。1倍以上だと純資産価値より株価が高いので割高だと、逆に1倍以下だと割安だと言うことに、計算上は、そうなります。

 

もちろん、あくまで計算上の話であって、株価と言うものは純資産価値だけでなく、他にも色々な要素を反映します。また、不動産価格も将来の価格が下がる、あるいは、上がる想定を、織り込んだものとなっているかも知れません。NAV倍率だけ見て、良い悪いというのではなく、1つの参考指標といった位置付けと考えるようにしましょう。

 

また、NAV倍率などの指標は、他の銘柄や過去からの推移、平均値などと比較して相対的に見ると、判断がし易くなります。以下のサイトでは、J-REIT全体の直近10年間のNAV倍率の推移と10年間の平均が見れます。

上がったり、下がったりしていますが、相対的にNAV倍率が下がってきたら、過去と比較して、J-REIT全体的に、割安な水準にあると見ることが出来ます。相対的に割安な水準と言うのは、投資タイミングとしては、チャンスと言えるでしょう。