米国ETF分析コラム

米国ハイイールド社債ETF(HYG,JNK,HYLS)の8年分の分配金利回りと値動きの比較

米国ハイイールド社債に投資できる代表的なETFである【HYG】。こちらに投資して、毎月分配金を得ているインカムゲイン投資家も多いことでしょう。

 

また、同じカテゴリーにて【JNK】もあり、果たしてどちらのETFの方が利回りが良いのでしょう。

 

さらにアクティブなETFである【HYLS】も気になることろではあります。

 

ここでは、【HYLS】の上場が2013年途中であることから、2014~2021年まで、過去8年の分配金利回りと株価の値動きを比較して見ることにしましょう。

 

HYG,JNK,HYLSの連動指数と経費率

まずは、各ETFの連動指数と経費率を押さえておきましょう。

 

HYG JNK HYLS
銘柄 iシェアーズ iBoxx米ドル建てハイイールド社債ETF SPDR ブルームバーグ・バークレイズ・ハイ・イールド債券ETF ファースト・トラスト・タクティカル・ハイ・イールド ETF
運用会社 ブラックロック ステートストリート ファーストトラスト
連動指数 Markit iBoxx米ドル建てリキッド ハイイールド指数 ブルームバーグ・バークレイズ・ハイ・イールド・ベリー・リキッド指数
経費率 0.49% 0.40% 1.01%

 

HYLS】は、アクティブ型のETFであるため、特に連動指数はありませんし、経費率も1.01%と高く設定されています。ロングポジションだけでなく、ショートポジションも持つことがある戦略のようです。くわしくは、ファーストトラスト社のETF概要ページをご覧ください。

 

では、さっそく、各ETFの分配金利回りを比較してみましょう。

 

過去8年の分配金利回りの推移

以下の表は、各ETFの過去8年分の分配金利回りを調べたデータです。

 

各年の利回りは、その年の分配金総額を前年末の株価で割った利回り%です。

 

例えば、2021年であれば、2021年の年間分配金総額を、2020年12月末の終値で割った利回り%です。すなわち、2021年1年間ずっと保有していた場合のインカムゲイン%と言うことになります。

HYG JNK HYLS
2021 4.01% 4.25% 4.91%
2020 4.85% 5.09% 5.08%
2019 5.41% 5.91% 5.62%
2018 5.15% 5.40% 5.36%
2017 5.16% 5.64% 5.57%
2016 5.66% 6.52% 5.51%
2015 5.31% 5.79% 5.78%
2014 5.49% 5.71% 5.57%
平均 5.13% 5.54% 5.43%

平均は各年の利回り%を合計して、単純に年数(8)で割った数値です。

 

平均利回りとしては、【HYG】が5.13%、【JNK】が5.54%、【HYLS】が5.43%と、【JNK】が一番良い結果となりました。

 

過去8年の株価の値動き

では次に、それぞれの株価の値動きを見て行きましょう。

 

以下の表は、各ETFの過去8年分の値動きを調べたデータです。

 

年末株価とあるのは、各年の12月末日の終値です。

 

騰落率は、その年の年末株価を前年の年末株価で割った株価騰落率%です。

HYG JNK HYLS
年末株価 騰落率
(前年比)
年末株価 騰落率
(前年比)
年末株価 騰落率
(前年比)
2021 $87.01 -0.33% $108.57 -0.34% $47.85 -1.79%
2020 $87.30 -0.64% $108.94 -0.48% $48.72 -0.14%
2019 $87.86 8.34% $109.46 8.62% $48.79 8.78%
2018 $81.10 -7.06% $100.77 -8.52% $44.85 -7.66%
2017 $87.26 0.82% $110.16 0.74% $48.57 0.70%
2016 $86.55 7.41% $109.35 7.49% $48.23 2.68%
2015 $80.58 -10.07% $101.73 -12.17% $46.97 -5.42%
2014 $89.60 -3.53% $115.83 -4.81% $49.66 -3.70%
平均 $85.91 -0.63% $108.10 -1.18% $47.96 -0.82%

 

ハイイールド社債と言えど、債券ですので株価はほぼ横ばい、あるいは、微妙に下落傾向なのが気になります。値上がりする時はどのETFも値上がりし、程度の差はあれど、値下がりする時も同じく値下がりしているようです。

 

それでは最後に、各年毎の比較や平均では、よく分からないため、8年間の総計で、比較してみることにしましょう。

 

HYG,JNK,HYLSの8年間の値上がり率(キャピタルゲイン)と分配金総額利回り(インカムゲイン)を比較

以下の表では、2013年12月末日~2021年12月末日までの、8年間について、
・8年間の値上がり幅と値上り率
・8年分の分配金総額と利回り
・8年分の値上り率と分配金利回り
すなわち、8年間ずっと保有していた場合の、インカムゲインとキャピタルゲインの比較データです。

HYG JNK HYLS
8年分の値上り(キャピタルゲイン)
2013年末株価 $92.88 $121.68 $51.57
2021年末株価 $87.01 $108.57 $47.85
8年値上がり幅(*1) -5.87 -13.11 -3.72
8年前からの値上がり率(*2) -6.32% -10.77% -7.21%
8年分の分配金(インカムゲイン)
8年分配金総額 $35.53 $48.56 $21.01
8年分配金利回り(*3) 38.25% 39.91% 40.74%
8年分の値上り+分配金(キャピタルゲイン+インカムゲイン)
8年間配当込みゲイン(*4) 31.93% 29.13% 33.53%

*1: 2021年末株価 - 2013年末株価
*2: 8年値上がり幅 ÷ 2013年末株価
*3: 8年分配金総額 ÷ 2013年末株価
*4: 8年前からの値上がり率 + 8年分配金利回り

 

なお、この表は、分配金を再投資した結果ではないので、そのあたりはご承知おき下さい。

 

上の表の通り、8年間の総利回りとしては、【HYG】が31.93%、【JNK】が29.13%、【HYLS】が33.53%と、【HYLS】が一番パフォーマンスが良かったことになります。今回の調査では、アクティブ型がインデックス型を上回ったようで、経費率が高いのも納得の行く結果となりました。

 

個々の銘柄の詳細、また、最新の利回りについては、以下のページを参照してください。