さて、配当株に興味を持って行動した、あなた。
「実際に、とある会社の株を買って、配当の権利確定日に保有していたよ。」
となれば、次の興味あるイベントは、配当金の受け取りに関してです。
「配当金は、いつ受け取れるの?」
「配当金は、どこに振り込まれるの?」
「配当権利は取ったぞー」と言うことであれば、その配当金は、いつ、どのような方法で、手元に貰えるのでしょうか。
配当金は、いつ頃、受け取れるのか?
まず、配当金の受け取り時期ですが、権利確定後すぐに貰えるわけではありません。
会社は、決算後に、(ここでは難しいことは省略しますが)定められた会議の決議を経て、株主への配当の支払いが開始されるわけです。
その支払開始日は、通常は、その決算月の権利確定日から3か月後を目安と考えておくと良いでしょう。
例えば、3月末決算の会社であれば6月下旬頃になります。具体的な配当金支払い日は会社のスケジュールに寄りますので、目安程度に考えておきましょう。
また、中間配当の場合、決議がスムーズなため、期末決算と比べて、3か月後よりも、少し早めに支払いが開始されることが多いようです。
具体的なイメージ例としては、とある年度の実績として、
A社(3月決算の期末配当): 6月3日に配当金が口座に振り込まれた
B社(3月決算の期末配当): 6月24日に配当金が口座に振り込まれた
A社(3月決算の9月中間配当): 12月2日に配当金が口座に振り込まれた
B社(3月決算の9月中間配当): 12月1日に配当金が口座に振り込まれた
C社(12月決算の期末配当): 3月31日に配当金が口座に振り込まれた
C社(12月決算の6月中間配当): 8月26日に配当金が口座に振り込まれた
と、このような感じになります。
決算期 | 配当金受け取り時期の目安 |
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3月末決算 | 6月下旬頃 |
6月末決算 | 9月下旬頃 |
9月末決算 | 12月下旬頃 |
12月末決算 | 3月下旬頃 |
※他の決算月も同様に3か月後が目安のため記載を省略します。
配当金は、どこに振り込まれるのか?
では次に、配当金の受け取り方法についてです。
配当金の受け取り方法は、4つの方法があります。が、実際には、①証券会社の口座で受け取る(株式数比例配分方式)か、②銀行口座に振り込んでもらう(登録配当金受領口座方式)のいずれかでしょう。
まずは、4つの方法を、少し難しいですが、説明してみます。
① 証券会社の口座で受け取る |
「株式数比例配分方式」と呼ばれているもので、株を保有している証券会社の口座に配当金が振り込まれます。同じ銘柄の株を複数の証券会社に分けて保有している場合、それぞれの証券会社の保有株数に応じて、それぞれの証券会社の口座に入金されます。特定口座(源泉徴収あり)を利用している場合、売買の損失と配当益の間で自動で損益通算してくれます。NISA口座を利用して非課税で配当金を受け取る場合に、この方式を選択する必要があります。 |
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②銀行口座に振り込んでもらう |
「登録配当金受領口座方式」と呼ばれているもので、すべての配当金を、指定した1つ銀行口座で受け取ります。複数の証券会社で口座を持っている場合、証券会社ごとに異なる銀行口座を指定することは出来ず、1つの銀行口座しか指定できません。どこか1社の証券会社で、この「登録配当金受領口座方式」を選択し、銀行口座を登録すると、他の証券会社の口座で保有している株の配当金もすべて、登録した銀行口座に振り込まれます。 |
③郵便局の窓口 |
「配当金受領証方式」と呼ばれているもので、「配当金領収証」というものが郵送されてきますので、郵便局の窓口に持っていき、配当金を現金で受け取ることが出来ます。従来はこの方式が主流でしたが、「配当金領収証」が銘柄ごとに個別に郵送されてくるため、都度、郵便局で出向くのは面倒です。どうしても現金で受け取りたいという方以外は、通常はこの方式を選択しません。 |
④銘柄ごとに個別に振込先を指定する |
「個別銘柄指定方式」と呼ばれているもので、銘柄ごとに個別に振込先を指定する方式。個別に手続きをしますので、面倒過ぎて、通常はこの方式を選択しません。 |
では、どの受取方法が良いのでしょう。
まず、NISA(少額投資非課税制度)口座で配当株を保有する場合、選択肢は①証券会社の口座で受け取る(株式数比例配分方式)の一択です。他の方法では非課税のメリットを受けることが出来ませんので。
次に、上記説明を読んで、よく分からない方は、①証券会社の口座で受け取る(株式数比例配分方式)にしておきましょう。受取方式は変更できますので、少し体験を積んでから、再検討すると良いでしょう。
配当金を銀行口座に振り込んでもらって、配当金生活も
ちなみに私は、②銀行口座に振り込んでもらう(登録配当金受領口座方式)にしています。
配当金が銀行口座に入金されると、配当金を貰っていることを、本当に実感できます。
銀行口座の入出金明細を見たり、通帳記入したりすると、配当金の振込は、「お支払金額」欄ではなく、「お預り金額」欄に記載されます。通帳を見ると、普通はいろいろな支払いで引き落としばかりでですが、給与振り込み以外にも、そこにポツリポツリと、配当収入が記載されていると、嬉しいものです。
いずれ、配当収入が増えて、生活資金の一部を賄えるようになって、配当生活に近づきます。そうすることによって、何よりも、配当資産株を保有しようと思うモチベーションが上がるのです。ここに好循環が生まれ、配当金生活という最終ゴールへ近づく道筋が見えてくれば、しめたものです。
・通常は、①証券会社の口座で受け取る(株式数比例配分方式)
・②銀行口座に振り込んでもらう(登録配当金受領口座方式)にして、配当生活を実感することも。