配当株ポータル

あなたは、「配当性向」という言葉をご存知でしょうか。

 

「配当利回りと関係ありそう。」
「PERとかPBRって言葉なら知ってるけど。」
「利益のうち、どれだけ配当に回すかだよ。」

 

株式投資の中でも、特に配当株投資を始めるにあたっては、「配当性向」という言葉は理解しておくべき用語の1つです。

 

とは言っても、そんなに難しいものではなく、答えは、「利益のうち、どれだけ配当に回すか」です。

 

配当性向って何?

 

会社は、儲けたお金(利益)の一部を、配当金と言う形で、株主に支払ってくれますが、「利益の一部ってどれくらい?」という話になります。その割合が配当性向で、パーセントで表します。

 

具体的な例として、会社が1年間で100万円の利益を出したとします。
その会社の発行している株式の総数が1万株の場合、1株当たりの利益は100円になります。

1株当たりの利益(100円) = 利益(100万円) ÷ 総株式数(1万株)

 

この100円の利益のうち、配当として40円を株主に還元するとします。
この会社の株価が1000円だとしたら、40円の配当を頂けるわけですから、年間の配当利回りは、4%となります。100円のうち40円という割合ですから、配当性向は40%と言うことになります。

配当利回り(4%) = 1株当たりの配当金額(40円) ÷ 株価(1000円) ×100
配当性向(40%) = 1株当たりの配当金額(40円) ÷ 1株当たりの利益(100円) ×100

 

次に、1年が経過しまして、この会社、昨年の利益は100万円でしたが、今年は業績が振るわず、50万円の利益しか出ませんでした。すると、1株当たりの利益は100円→50円になります。ここで会社は、配当をどうしようか考えます。

 

(a) 「昨年は利益が100円あったから40円を配当に回したけど、今年は利益が50円だから配当は20円にしよう。」
(b) 「今年は一時的に業績が悪かっただけなので、去年と同じく40円にしよう。」

1株当たりの利益(50円) = 利益(50万円) ÷ 総株式数(1万株)

 

(a)の場合
配当利回り(2%) = 1株当たりの配当金額(20円) ÷ 株価(1000円) ×100
配当性向(40%) = 1株当たりの配当金額(20円) ÷ 1株当たりの利益(50円) ×100

 

(b)の場合
配当利回り(4%) = 1株当たりの配当金額(40円) ÷ 株価(1000円) ×100
配当性向(80%) = 1株当たりの配当金額(40円) ÷ 1株当たりの利益(50円) ×100

(a)の場合は、受け取れる配当金額が40円→20円に減ったわけですから、いわゆる「減配」というやつで、配当利回りは下がります。この例では業績不振で利益が減ってしまったケースですが、逆に業績絶好調で利益が増え、配当金も増額となると、いわゆる「増配」となり、配当利回りは上がります。

 

(b)の場合は、受け取れる配当金額は40円→40円で変わらずですから、「配当維持」となり、利回りも株価が同じ(1000円のまま)であれば変わりません。しかし、50円の利益から40円を配当に回すわけですから、配当性向は40%→80%に上がります。この例では、50円の利益のうち40円ですから今年の利益の範囲内ですが、利益が30円しか出なかった場合でも、過去の利益で会社に貯め込んだお金があれば、それを配当に充当して、今年も40円の配当となることも多いです。

 

会社の配当政策(配当方針)を調べよう

 

このように、会社が配当をどのようにするかは、その会社の「配当政策(配当方針)」次第ということになります。

 

きっちりと配当性向を守って、利益が少ないときは配当を少なくし、利益が多いときは配当を多くする方針の会社もあります。あるいは、毎年、ある一定額の配当金額を毎年維持する方針の会社もあります。

 

この配当性向ですが、高ければ良いって訳でもありません。一時的な業績不振なら良いのですが、会社も無理して配当を出し続けると、いずれ立ち行かなくなり、配当を減らす「減配」となる可能性を秘めています。配当株投資では、この減配が一番厄介で、受け取る配当は減るし、株価も下がるし、良いことはありません。

 

配当性向も、配当利回りもそうですが、会社やその業績などの身の丈に合った水準と言いますか、他の会社と比較するなど、「相応の水準」というものがあるわけで、異常に高い場合には注意が必要で、その理由も調べるようにしましょう。あなたが初心者なら、近寄らない方が無難です。他にもっと優良な配当株がたくさんあるはずです。

 

このように、配当株投資を行う上では、一時的な配当利回りだけでなく、ここ数年の会社の業績(利益)傾向や配当傾向、来期の予想、また、配当性向などの配当政策をチェックしながら、銘柄を選択するようにしましょう。

・配当性向は、投資をする上での指標の1つ。
・配当は、会社の配当政策次第。配当政策を調べよう。
・配当性向は高ければ良いってものではなく、相応の水準を意識しよう。
・会社の業績傾向、来期予想は配当株投資でも重要。

 

最後に、ここではあまり触れていませんが、配当利回りを算出する上で分母となる株価も重要な要素となります。投資するタイミングについては、またの機会に。